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その一ヶ月後、優くんはクラスのことも馴染んでいき、仲良くなっていった。まだ通訳は必要だけど他のアクティビティーやパートナーワークは私たちよりそっちの方が楽しいだろう。
そう思っていってきていいよっていったら「いや、いい」って言われたから結局一緒に組むことになるのだけれど。
美術で絵を描く時間の時、私と久美ちゃんが話してたらつっこんだりして一緒に喋ってられる間の笑顔は私の心いつもを痛みつける。たまにしか喋れないけどそれがまた楽しくてついつい日本人らしいあのウキウキした喋り方で喋ってしまいそうになる。でも我慢するんだ。
だって久美ちゃんが話したときだけだもん、突っ込んだり普通に話ができるのって。
これは決して恋ではない、好きでもなんでもない、私はただの通訳用の機械なのだから。
優くんが笑うたびに私はいつもいつも私は私自身の心に言い聞かせるんだ。
でも最近わかっちゃった。
私は私自身に嘘をついているってことを。
でもこの言葉で楽になるんだからいいよね?
しかしこれはいつまで続けられるのか。
私はただただ自分の役目を果たすために今日も学校へ行く。
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