1. これは恋じゃない

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1. これは恋じゃない

私の名前は佐々木ゆり。英語の学校のことインターナショナルに通っている中学一年生の女の子。ここには三年生の頃からいるから英語もまあまあできる方。今のところ日本人は私合わせて学年で三人。全員うまいとこ同じクラスになった。面白くて一緒にいると落ち着く久美ちゃん、私ともう一人最近きた男の子、優くん。優くんは真面目そうに見えて話にのると実は少し面白くて、でも授業の時に聞いても「うん」とか「ありがとうございます」しか言わない不思議な子。私はちょっとだけだけどその子のことが気になるっていうか、なんかすぐどっか行っちゃうから目で追ってないと見失っちゃって違う場所に行っちゃうこともあるからと思ってチラチラ見るようになったらいつの間にか頭の中で優くんのことばかり考えちゃって………私って変態だよね…… でも決して恋ではない、好きなわけではない、私はただの通訳用の機械なんだから。そう考えると胸がズキンと痛むけどなんとか落ち着ける私にとって私を楽にしてくれる言葉。そう、私はただ通訳と案内役。だけどその役目はいつかいらなくなる。そうなれば役に立たない機械と同じ捨てられるだけ。せめて役にたてる間だけでも役にたちたい。そう思った。
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