囚われのプロポーズ

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“何?”と言おうとした瞬間、鈍い痛みが身体を突き抜けた。 おかしい。 普通じゃない。 ぼんやりとした意識がはっきりし、私は視線を下に向けた。 電気は付けっぱなし。 私のロングスカートの前部が捲れあがっているのはすぐにわかった。 それだけならば、寝相が悪かったですませられる。 しかしなぜか、私のショーツは取られ恥部は丸出し。 そのうえはるの手が脚と脚の間に伸びているのが見えた。 ーー何をしてるの? はるはすぐ横に寝転んでいる。 その瞳は開いていた。 寝ぼけているわけではないだろう。 酔っているのだろうかと思い、“やめて”と身体をよじり仰け反らせると、その手が私の中へより深く侵入してきたのを感じた。 痛い。 顔をしかめ離れようとすると、はるが私の身体を抱き込んだ。 がっしりとした身体。 逃げられない。 怖い。 私から小さな“イヤ”という声が漏れた時、すごい勢いで彼の唇がくっついてきた。 ねっとりとした唇は私の唇に吸い付き食べられてしまいそう。 気持ちが悪い。
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