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さらにはるは侵入させたままの指を動かし始めた。
内壁にごつごつした指が当たるのがわかる。
痛い。
たまらず瞳に涙が滲んだ。
ーーやめて。
“何をするの!”と心で叫びながら、腰を引くが彼はさらに抱き込む力を強くする。
そのうえ指をさらに奥深く侵入させるため、裂けそうな強い痛みが私を襲った。
「痛い、やだ……」
塞がれた唇から小さな声が漏れる。
けれどそれはきっとはるくらいにしか届かない。
はるはより唇を強く押し付けて、私の叫びを奪う。
ヒリヒリして苦しい。
それなのにやめてもらえない。
どれくらいかき回されていただろう。
吐きそうになりながら、彼の口づけを嫌々受け入れ、ただ涙を流すしかできなかった私の上に、横に寝転がっていたはるが突然またがった。
その表情は無。
経験はない。
けれど、ここまでくれば何をされるかわかる。
ーー怖い。
“助けて”と顔を横に向けると、テーブルを挟んだ向かいに宗ちゃんが寝ているのが、涙で霞む瞳に映った。
ゆりはすぐ上のベッドでうつ伏せになって眠っている。
まだ助けてもらえる。
そう思っていたけれど、無理矢理の行為の恐怖に助けを呼びたくても声が出ない。
そのうえ、はるは助けを求めさせまいというように両手で私の顔を挟み、彼の方へ真っ直ぐに向けた。
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