君への確かな想い

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透き通るような白い肌は冷たくさらりとしていた。 長く濃い睫毛を親指で撫でながら、頬に触れる。 「なつき……」 彼女の前では絶対に口にできないことを、声に出した。 すると彼女の瞳が応えるように動く。 胸の鼓動が“聞こえてしまっただろうか”と、高鳴ったけれど、彼女の瞳はまだ瞑ったまま。 ようやく、ここまできた。 なかなか踏み込めなかった彼女に近づけた喜びを胸に感じる。 一目惚れ。 彼女に伝えた通り、なつきのことは一目惚れだった。 そのため、いくら事務でも何の経験もない彼女を採用したのは自分の意思だった。 特別に資格は必要としないが、ある程度知識がある人間の方が使いやすい。 それに、チームで作業することも多いため、スタッフに対して気配りができる協調性や社交性があるといいが、なつきは気配りはできても、控えめな性格から後者は微妙なところだ。  それでも、そんな彼女が好きな自分がいることはよくわかっていた。 俺がなつきに好意を持っていることを、きっと社員、皆気付いている。 いや、花尾以外は……。
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