君への確かな想い

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普通に誘ってもきっと断られるだろうと仕事の一環として誘ってしまうくらい、彼女と親しくなる理由が欲しかった。 なつきが承諾した時、心の“よし”という声が漏れてしまいそうで、思わず抑えたほどだ。 なつきに対する愛情は、複雑だ。 これまでの恋愛は相手の好意からが始まりで、それなりに向き合い、自然と終わっていた。 しかし、なつきにはなんとも込み入った思いが占める。 自分から好きになったのは初めてだった。 だからか、なつきには恋人がいると知っていながらも、彼女が欲しいという欲求が勝っていた。 他の社員よりなつきを気にかけてしまうし、男性嫌いだと察していながらもパーティに誘い、弱った彼女に手を差し伸べた。
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