君への確かな想い

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なつきはとても綺麗な顔立ちをしている。 色白で全身が小さく、端整な外見。 “なつき”という名前とは真逆の季節に広がる真っ白な雪に比喩したくなるような、おとなしくしとやかな美人である。 それでいて笑うと雪がキラキラと舞うような素敵な魅力を放つ。 誰でもがほのかな好意を抱いてしまうのではないだろうかと思ってしまうほど、なつきは魅力的に映る。 だが、せっかくの美貌を隠すように、まるでバレたくないというように色味のない露出のない地味な格好に、控えめなメイクをしているのがなつきである。 彼女を初めて見た日からそれは感じていた。 初めてなつきに会った日のことは今でもよく覚えている。 彼女は頼りなさそうな顔つきで、瞳を揺らし面接に挑んでいた。 緊張からくるものだろうと初めは思ったが、そうではないと知ったのは、彼女と接するようになってから。 近付くと身体が小さく震えるので、きっと俺は嫌われているのだと思ったこともあったが、それは違った。 男性全般が嫌いなのだと知ってから、恋人の存在がすごく羨ましくなったものの、恋人といる時の彼女は少しも安らいでなく、逆に瞳は“助けて”と揺れて見えた。
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