64人が本棚に入れています
本棚に追加
ーーピンポン。
部屋のチャイムが鳴ってすぐ、玄関の扉を開けると朝に似合う爽やかな笑顔を乗せた三上さんが立っていた。
「準備できたか?」
深みのある美しい瞳が私を覗く。
「はい」
そして、優しく頭を撫でられた。
「じゃあ行くぞ」
二人でエレベーターに乗り込み、駐車場へ向かう。
今朝は、三上さんに同じ場所に行くのだから、と言われ彼と出勤することになった。
「昨日の雨が嘘みたいだな」
「えぇ。いい天気」
空は晴天。
車のフロントガラスから、青い空が広がっているのが見える。
気持ちがいい。
私の心も昨日と違いすっきりしていた。
それは三上さんのおかげかもしれない。
昨夜はナツを可愛がった後、私の部屋に彼を呼び、夕食を一緒に食べた。
最初のコメントを投稿しよう!