確かな恋心

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「そんなの、はるには関係ない……」 声は震えていた。 はるが怖い。 希子さんはさすがに私の様子が変だと察したようで「あぁ、お腹減ったぁ」と話を変えた。 「そうですね」 「私のきのこパスタまだかなー」 「もうすぐじゃないですか?ここ回転早いですもん」 「そうねー」 はるはにこやかな笑顔を浮かべながら、私を観察するように見つめている。 それが視界の端に映り混む。 早く終わらせたい。 それを願うばかり。 しかしはると二人きりになる時間はやってくる。 「あ、ごめん、電話だ。ちょっと外出てくるね」 「え、希子さん!」 「ごめんすぐ戻るよ」 食事中だった。 希子さんが立ち上がり、バタバタとスマホを手にして出ていく。 これはヤバイと私も立ち上がり「お手洗いに」と言ったけれど、はるに手首を掴まれてしまう。
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