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それにもう一つのプレゼントがあることにも驚きだが、その存在を口にしてしまうほど三上さんは焦っているので、心はほっこりする。
「理巧、もう一つのプレゼントって何?」
「……別にいいだろ」
「えぇ、教えてよ。ケチだなぁ」
「うるさい……」
三上さんは困惑顔で私をチラ見した。
やっぱりなんだか可愛い。
「あの、色々考えてくださってありがとうございます」
「……いや」
「すごく嬉しいです」
「よかった」
「はい。忘れられない誕生日になりました」
「そうか……」
彼の表情は忙しい。
今度は照れるようにはにかんだ。
「二人とも大丈夫?誕生日はまだ先なんでしょう?」
ーーたしかにそう。
顔が熱くなる。
「可愛いわね。理巧が大切に想うのがわかるわ」
さらに照れてしまう。
顔を上げられなくなる。
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