心も身体も満たされて-2

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なんて、気持ちがいいのだろう。 あまりこれまで好きでなかった深いキス。 早く終わって、とはるの時は願っていたキス。 だから、信じられない。 「大丈夫?」 私を窺う彼の瞳は優しくて、ホッとする。 自然にコクリと頷き「はい。すごく気持ちがいいです」と答えた。 正直すぎたかもしれない。 彼の瞳が揺れた。 「なつき……」 「大丈夫です」 すると彼は私の頬に手を伸ばし触れ、またも唇を覆った。 優しいキスはすぐに深いキスに変わる。 恥ずかしいけれど、幸せで自然に甘い溜息が漏れた。 これまでこんなことはなかったのに……。 もっとしたい。 彼となら、平気だ。 だが次の瞬間、三上さんは「今日はこのくらいでおしまいにしよう」と離れてしまった。 私に気を遣っているのだろう。 「理巧……さん」 私は彼の腕をギュッと掴んだ。 「なつき?」 心臓は破れてしまいそうなほど、大きく音を立てている。 彼に、触れたいのだ。
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