心も身体も満たされて-2

13/22
前へ
/22ページ
次へ
「そんな目で見つめられると勘違いするよ?」 勘違いなんかじゃない。 察する通りだ。 無言を肯定と取ったのがわかった。 彼の喉仏が上下する。 「……いいの?」 彼は、私を真っ直ぐに見つめて言った。 「私……」 「うん」 「他の人みたいに綺麗じゃないうえ、上手くできないと思うんですけど……」 彼とひとつになりたい。 彼は私の唇を塞ぎ、深いキスをした。 「ここだと、りーが見てて落ち着かないから、俺んとこ来る?」 コクリと頷くと、三上さんは私を抱き上げ、そのままの体勢で器用に玄関の扉を開け、閉めると彼の寝室に入った。 三上さんの広いベッドに、私をそっと下ろした彼は、私の顔を挟むように両手をついて、上から見下ろす。 「本当に大丈夫か?」 「……好きです」 答えになってない。 でも、自然と溢れるのはそれ。 「俺も好きだよ」 甘く動いた彼の唇は再び私の唇を覆った。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

57人が本棚に入れています
本棚に追加