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「そんな目で見つめられると勘違いするよ?」
勘違いなんかじゃない。
察する通りだ。
無言を肯定と取ったのがわかった。
彼の喉仏が上下する。
「……いいの?」
彼は、私を真っ直ぐに見つめて言った。
「私……」
「うん」
「他の人みたいに綺麗じゃないうえ、上手くできないと思うんですけど……」
彼とひとつになりたい。
彼は私の唇を塞ぎ、深いキスをした。
「ここだと、りーが見てて落ち着かないから、俺んとこ来る?」
コクリと頷くと、三上さんは私を抱き上げ、そのままの体勢で器用に玄関の扉を開け、閉めると彼の寝室に入った。
三上さんの広いベッドに、私をそっと下ろした彼は、私の顔を挟むように両手をついて、上から見下ろす。
「本当に大丈夫か?」
「……好きです」
答えになってない。
でも、自然と溢れるのはそれ。
「俺も好きだよ」
甘く動いた彼の唇は再び私の唇を覆った。
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