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「声、我慢しなくていいよ」
甘く言われても困る。
「ん……無理です……」
拒む私の声もつられて甘く響いて聞こえる。
「なつきの感じる声が聞きたい」
自分から誘ったくせに、漏れる声を抑えるのに必死になっている。
こんなつもりではなかった。
理巧さんが私の胸の先端を優しく口付けるのだが、久しぶりの行為に集中できない。
口元に手を当て我慢してしまう。
“こんな風だった……?”
初めてでないのに初めてのような感覚に戸惑うばかり。
彼は私の口元にある手を優しく掴んだ。
「なつきの顔が見たい」
「……」
なんて甘い顔をするのだろう。
溶けそう……。
「恥ずかしくて……どうしたらいいかわからなくなるんです……私、変……」
「大丈夫。可愛いから」
「……うぅ……」
困るよ。
褒められるとより恥ずかしくなるのに。
彼はくすっと笑いイタズラに私の固く尖る場所を指で優しく弾いた。
電流が走りぬけるような快感を感じる。
たまらず漏れてしまう声に彼は嬉しそうに頬を緩めた。
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