心も身体も満たされて-2

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「りーちゃん寝てるのかな?おーい、りーちゃん」 さらに呼び掛けると、隣から「なんか、悔しいな」と呟きが届く。 「え……?」 「俺のことも呼んでみて」 「……三上さん」 そうでないことはわかっている。 何を求められているのかちゃんと、わかっている。 「そうじゃない」 ほら、やっぱりーー。 「なんだか、恥ずかしくて」 「何でだよ」 「だって、好きな人を名前で呼ぶことなんてこれまでなかったから……」 はるは元々友人だった。 それに強要されれば、きっと呼んでただろう。 恥ずかしさなんて感じない。 でも三上さんは違う。 「皆、すごいですよね。好きな人を簡単に名前で呼べて。どういう気持ちなんでしょう」 「……」 「コツがあるのでしょうか……」 「お前、可愛すぎる」 車は信号待ちでとまる。 同時に三上さんの顔が近付いてきて、私の唇にキスが落ちた。
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