心も身体も満たされて-2

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「ありがとうございます……理巧さん」 かなり語尾が小声になった。 ーーかぁ。 顔が赤らんでいるのが鏡を見なくてもわかる。 彼は何も言わない。 聞こえなかったのだろうか……。 ホッとするような寂しいような、妙な心地である。 でもしばらくして、「なぁ、もう一回」と、甘い声が降った。 「……え」 「呼んで」 ちらりと私を見る彼の視線はなんて甘いのだろう。 ドキドキするーー。 「そう言われると無理です」 彼がくすっと笑った。 「じゃあ気長に待つよ」 「……そういうところが好きです」 「そんなこと言われるとますます急かせなくなるな。計算か?」 「違いますよ」 三上さんがははっと笑い「そんな器用じゃないか」と私の頬を優しく撫でた。
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