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「……理巧さん、ありがとうございます」
「いや、本当……綺麗すぎて見惚れる」
「……そんな」
理巧さんがあまりにもうっとりした視線を向けるので、恥ずかしくて俯いてしまう。
理巧さんが近付いて、私をさらにまじまじと見つめる。
「綺麗だ」
「言い過ぎですよ」
「いや、本当にそれしか出ない……」
照れるよ。
スタッフが気を利かせたのか少しの間二人きりにしてくれた。
「俺は幸せだな。こんなに綺麗な奥さんをもらえるなんて……ありがとう」
“奥さん”という台詞に胸がいっぱいになる。
幸せなのは私だ。なんだか泣きそう。
「私も幸せです。ありがとうございます」
「これからよろしくな」
「……はい」
彼に優しい笑顔を向けられると、プロポーズの時のように胸が高鳴る。
大好きだ。
そして彼のありがとうは胸をじんとさせた。
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