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ーーそして今日がその婚約パーティの日だ。
「だいぶ緊張してるな?」
「えぇ……だって理巧さんのご友人方に会うのは緊張します」
理巧さんに繋がる知人が来るのだろうと思うと、緊張する。
私を婚約者として紹介すると言われたので、不安だらけ。
「大丈夫。怖かったら俺の側にいればいいから」
「あ……」
「え?」
「いえ、ありがとうございます」
不思議だ。
確かに、男性恐怖症が発動しそうだと考えそうなのに忘れていた。
だが理巧さんと付き合ってから、失神しそうなほどの恐怖を感じることは減っている。
「もしかして、別の心配をしてた?」
事のあらましを彼に話す。
すると彼は私の手を優しく握った。
「大丈夫。俺の婚約者は最高に可愛いから」
彼は切れ長の瞳を優しく細める。
この顔を見られると幸せな気分になる。
そして、彼といると自信がつく。
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