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輪島さんに週末、春立さんに抱かれていると言いたくなる。
嫉妬だ。
醜い感情が沸き起こっていた。
会議は終わると、輪島さんに声をかけられた春立さんは二人だけで話始めた。
輪島さんは長身なので、二人は近距離。親密そう。
なんとなくだが、二人に対し他の社員らが温かい目を向けている気がして、目を逸らす。
まるで公認のカップルみたい。
ーー見たくない。
早く会議室を出てしまおうと「失礼いたします」と言いつつ退出する際、私と春立さん視線がぶつかった。
“ドキリ”
胸が高鳴る。
けれど、彼はすぐに輪島さんへと視線を変えた。
当たり前だ。
笑いかけて“奈々”なんてここで呼ぶはずない。
身体を重ねても、お互い何もない顔をして仕事をする。
わかっていても切ない。
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