揺れる恋心-2

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困ったことに、イタリアンの店もレストランウエディングとしても使われる場所で、とてもオシャレだった。 女子の好きなポイントをよくわかっている。 キッチンと席を繋ぐ壁はすべてガラスで広々としている。 中央にある白のピアノは素敵な結婚式を盛り上げるのだろう、目を引く。 「こう見えて俺、ピアノ弾けるんだぜ?」 「……え!そうなんですか?」 「おぅ、十年くらい習ってた」 「マジですか……」 佐藤さんは中性的な見た目なので、似合うといえば似合う。 「すごいですね。今でも弾きます?」 「もう長く弾いてないから今弾けるかわかんないな」 「弾けるんじゃないですか?私なんて音楽の授業でしか弾かなかったので楽譜も読めるか怪しいです」 「別にピアノ習ってても得したことなんてそうなかったから大丈夫だよ」 佐藤さんは苦笑する。
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