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先ほど”俺の”と言ってくれたけど感じるのは不安。
自信のない恋愛。
だけど、好きの気持ちが止められないーー。
春立さんへの感情はいつも難しい。
これが恋というものなのだろうか。
「あのさ……」
ーープルルルルルルル。
なんというタイミングだろう。
微妙な視線を交わし合う。
「電話ですよ?」
彼のスマホが音を立てる。
「……あぁ」
春立さんが困り顔を見せる。
「出てください」
「……うん……間が悪いな……ごめん。少し待ってて」
春立さんとのタイミングはいつだって間が悪い。
でも今夜はどんなことがあっても待ちたい。
「はい」
春立さんは「もしもし」と電話を取りつつ、席を立ちリビングを出た。
“誰からーー?”
色々な感情が胸に押し寄せる。
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