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朝、窓から差し込む光が顔に当たる。 その眩しさに耐えられず、からだを起こす。 ふとみるとぼくの隣に男の子が寝ていた。 昨日は確かひとりでベッドに入ったはずだ。 いっしょに寝たという記憶はない。 ぼくは人差し指で男の子の髪をそっとかきあげる。 その顔を見間違うことはない。 ぼくだった。 ううんと隣のぼくが伸びをした。どうやら起こしてしまったようだ。 隣のぼくはぼくを見て優しく微笑むと、ぼくをそっと抱きしめた。 隣のぼくは、ぼくのことを好きなようだ。 ぼくはぼくが好きだし、隣のぼくがぼくのことを好きでいてくれて嬉しいと思う。
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