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 とりあえず、僕は図書館に出向き、参考になりそうな小説を片っ端から読んていくことにした。  金に余裕があるのであれば自分で買って読むのだが、生活費にも困窮しているのにそんなことはできない。  図書館に出かけるのは久しぶりだが、こういうのもたまには悪くない。  ずいぶん多くの来客があるが、みんなマナーがよく、図書館の中は静かだ。  中学生だか高校生だかわからないが、女の子が四人で集まり、ノートを開いてせっせと勉強している。  初老の男性は、孫と思われる小さな男の子の手を引きながら、童話のコーナーを回っている。  僕はジャンルを問わず、変身をテーマにした小説を次々に選び出し、貸出カウンターに持っていった。  受付に立っていたのは、黒い髪を肩の辺りまで伸ばしている可愛らしい顔立ちの女性だ。  年齢は二十代前半、大学を卒業して間もない感じといったところだろうか。  僕は選んだ本を、彼女の前のカウンターに置いた。  彼女は本を一冊ずつ確認しながら、次第に不思議そうな表情に変わってゆく。  おそらく、僕の選んだ本のジャンルに統一性がなく、書かれた時代もまちまちであるせいだろう。  中には若者が読むようなライトノベルも入っている。
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