黄昏時

5/10
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
私は半年前ここの民家に住む長谷川夫妻宅に 居候というような形でお世話になっている…。 私がこの場所をなぜか写真で見たとき…懐かしいような…暖かさを感じないはずなのに感じてしまったから…興味はあった。 しかし、半年の中で得たものは何もない…。 きっと勘違いだったのだろう。 海も、写真のイメージとなんら変わりなく…そう、人間ならこの夕日に染まった風景を美しいと言うのだろう。 暖かい色合い…夕方の間はすぐに過ぎて長い夜を迎える…今見る景色の時間はすごく短いと聞いた。 これが砂浜…白く反射した砂つぶ…押し上げる波。 なるほど…これが海… 人…いや、生物の誕生は海だったらしい…不思議なこと、人の誕生は不思議なことだらけなのに 私は単純明快。生命の神秘はやはり人間でこそ味わえるものなんだと思う。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!