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ある少女の家に、二つの絵画がありました。花の絵画と、海の絵画です。
海の絵画は、いつも花の絵画をうらやましく思っていました。
なぜなら、花の絵画は、いつも少女の笑顔を見ているからです。
海の絵画は、少女の満面の笑みを見たことがありませんでした。
花の絵画は、「海さん、貴方にはあなたの良さがあるのだから、落ち込まないで。」と励ましてくれます。
海の絵画は、そのような花の絵画の優しい言葉を受けても、ますます卑屈になるだけでした。
「いつも彼女の笑顔を見ている君には、僕の気持ちはわからないんだよ。」
海の絵画がそう吐き捨てると、花の絵画は悲しそうな顔をしながら笑うのでした。
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