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...おはようございます。あなたは?
そうなんですか。立派な先生なので、お忙しいんですね。
思っていた以上に口は回るし、頭の中もさっぱりしています。今にでも部屋から出て走り回れそうです。
そうですね。やめておきます。食欲はアレですけど、体は元気なんですよ?ほんとうに。
荷物は...眠る前にすべて処理するよう先生に言われていたので、何もありません。
すみません。お願いします。
うーん、何かヒマ潰しができれば。ねえ、ほんとうにここから出ちゃいけませんか?体は動きたくてうずうずしてるんですよ?なんせ3年もあの中で固まってたんですから。
わかりました。先生がそう言うなら仕方ありません。
だってそうでしょう?俺よりずっと、詳しいんだから。
ところで、これは何を録っているんです?
そうか、そう言われると緊張しちゃいますね。あー、あー、こちらは...
すみません、いい歳して。久しぶりに喋ってるから、すごく舞い上がってるんです。なんせ中身は3年前の
そうですね。3年前でも立派な大人です。ちょうど先生くらいの時かな?
いいじゃないですか、そう呼ばせてください。
夢ですか?3年間も眠っていたら、色々見ていたんでしょうけど、記憶にはありません。
ついさっきまで見ていたのは、叱られている気分になるものでした。うーん...誰が出てきて何かを言ってというわけではなくて、感覚的にしか覚えていないというか。
そんなのでいいんですか?
えっと、心の中の芯みたいなところは冷たくて凍えていて切ないのに、外側は熱く燃えるようにして怒っていて。体でいうなら、芯は冷えているけど火照っていて汗ばんでいるような感じ。
どうにもできなくなって弱っていたところで、アイツが開いたんです。
そしたら、綺麗な人がいるなって。...あ、別に他意はないですよ。感じたままを話してるだけです。
まあどんな人間にも失言はありますけど、そういうつもりはなくて。...でも、気分悪くしてたらごめんなさい。同じ年代の人と話せるなんて思わなかったから、眠る前に考えてたこと全部忘れちゃって...
あれ、俺、ヘンなこと言いました?
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