24歳の午後

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『披露宴に招待されるのは彩子と、まりと、エリ、あと私の4人なんだ。それで、お祝いの品を皆で買おうって話してるんだけど』 雪村は今もみんなのまとめ役だ。頭の回転が早く、気がきいて、ぶっきらぼうな口調のわりにナイーブな寂しがり屋なのも知っている。 『じゃあ品物は適当に見繕っておけばいいね。代金は式場でいただくことにして……と』 用件が済むと、ひと呼吸置いてから雪村が訊いた。 『ところで彩子はどうよ』 「何が?」 『彼氏……とか、いんの?』 ある意味タイムリーな質問である。見栄を張りたいところだが、彩子に張る見栄はない。 「いない」 『ふーん、そっか』 「雪村は?」 思い切って訊いてみた。 『う~ん、一応いるよ、一人』 何かとてつもない脱力感が彩子を襲う。情けないことに、自分でも思いがけないほどの過剰反応だ。
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