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本棚に追加「でもまあ、今は何とも思ってないんだろ、彩子ちゃんのことは」
怜人が佐伯の顔を窺いながら問う。
「そうすね。どんな女性になってるかとは、気になりますけど」
「どんなかな、オイ」
後藤に振られるが、どう言えばいいのか智子は迷う。黙っていると、後藤が代わりに彩子の印象を述べた。
「俺が見た感じでは、まるで原田の子どもだったな」
「ぶっ」
それは酷いと智子は思うが、ついつい噴き出してしまった。
「はあ……じゃあ、あまり変ってなさそうですね」
佐伯はなぜか、ホッとした顔になる。
「言っとくが、横恋慕するなよ。今の山辺彩子は原田のものなんだからな。揉め事は禁止だ」
めずらしくまともな忠告をする怜人に、智子は感心するが……
「原田に抜けられたら、今度の相手に勝てねえからよ」
がっかりである。
「わかってますよ。もう昔の話ですから」
そう言いながら物思いに耽る佐伯に、二人とも言葉が見つからなかった。

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