2.異常

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 いつまで経っても悪い夢から覚めなかった。  昨日使い切ったはずの豚肉が冷蔵庫にあった。漬物も減っていなかった。 「……何だ、これ。意味がわからない」  自宅で頭を抱える。霧島は僕をちらりと見て、土産の缶を開けた。 「いりますか?」  無視すると、霧島は苦笑してチョコを口に放り込んだ。 「結論から言って、僕らはループしてますよ」 「くっだらない。非現実的だ」 「でも、それしかないでしょう?」 「……あんた、よく平気だな」 「ユイさんは繊細ですね。一日くらいどうってことないのに。ああ、そうだ。夕飯は僕が担当しておきますね」  それではと言い残し、客間に入った。  理解できない。この状況も、霧島涙も。気持ちが悪くて吐きそうだ。  それとも、僕がおかしいのだろうか。
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