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「これから一緒に勉強しよ?」
少し首を傾げて上目使いな美少年の甘い笑顔が私に、私だけに向けられる。
あぁ、この人は…
狙ってる訳じゃなく天然で可愛い系だ。
(しかも、天然の人たらし…)
そう思うも、私も先生の手中に納められてしまっていると思った。何か眼が離せなくなるんだ、先生は。
可愛い笑顔で巧みに人の心に入り込んで。
そのくせ言ってることは熱くて、どこか頼もしくて。
そのギャップに惹き込まれてしまう、そんな不思議な魅力の人。
そのキラキラの笑顔に見惚れる。
なんだろう、このどうしようもなく先生と一緒にいたいって、ずっと見つめていたいって、そんな、今までに感じたことのない胸が震える気持ちは。
すると先生は最後に私に尋ねた。
「で、南条?『萌え袖』って何?」
*
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