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なんだかごめん。英里紗、それは恐怖とトキメキを勘違いさせたんだ。ホントに悪いことをした。
「洋平、わたしと……、わたしと付き合って」
英里紗の目は潤んでいた。とても彼女のその姿、その形、そしてその声はとても甘美だった。たぶん地球語で置き換えられることばがないくらい彼女は美しかった。夕日の赤だかやはり分からないけれど、彼女の頬と唇は赤かった。
「実はさ」
「うん」
そして俺も言う。俺もホントの気持ちを伝える。
「俺も、キミのことが、英里紗のことが好きだったんだ」
『目の前のキミを1人で帰さない』
「ひとりで、かえさない……」
「洋平?」
「うん?」
「今日、家に誰もいないんだ」
「それって……」
「いっしょに、わたしの家に帰ろ?」
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