第七章 『小暑の夕に』

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 心配そうな顔をする守屋君に、私はゆっくり頷くと、無理に口角を上げる。 「でも……わ、私は、守屋君とは付き合えないよ」 「……都ちゃん」 「ごめ……なさい、守屋君のこと好きだけれど、友達としての、す、き、で」 「俺は都ちゃんのことが好きだよ。槙さんのこと、全く好きじゃない」  必死に言う守屋君でも、私の決断は今更変わらない。
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