第四章 『雨音に耳を澄ませて』

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第四章 『雨音に耳を澄ませて』

~鳰都~  六月に入ると梅雨の時期に突入か、数日前から雨が続いている。  朝、いつも通り出勤すると、課長と道重さん、他の職員さん達が何やら楽しそうに話をしていた。  私はその輪に入ることなく自分のデスクに着くと、どうやら話題は先週の飲み会での内容らしい。 「また今週末も飲み会しましょうよ」 「二次会のカラオケ、楽しかったぁ」  ──カラオケかぁ……。喉の調子が良い時に、一人で行った随分昔のことを思い出す。
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