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どうやってのあの職場の連絡先を突き止めたのかはわからないが、
事実がある以上、のあは自らの罪を認め再度警察から連絡があった際は、
取り次ぐようにやーやんへ伝え、
何事も無かったかの様に二人はデスクへと戻った。
「あっ、どこ行ってたんですか? 向井部長探してましたよ」
二人に声をかけたのは、新入女性社員の田中だった。
「ごめん。ちょっと席外してて、
何かあった?」
十五分程前に社外より来訪者が訪れ、現在部長が接客中らしく、
二人も応接室へ来るようにとの事だった。
「いいなぁ。私も行きたいです」
「なんで?」
「すっごいイケメンでしたよ。
でも、シャイなのか、目は一度も合してくれないんですよ」
田中の話では、IOTの打ち合わせの件で明日訪問予定だったが、
近くに来たため挨拶だけ伺った様子だった。
「流石はプロね。仕事出来るタイプだわ」
やーやんは、感心していた。
「あれ、でも担当者って、確か女性じゃなかったっけ?」
そんな、やり取りの中二人は向井部長の待つ応接室へと向かった。
「コンコン」
「どうぞ」
「失礼致します。遅くなり申し訳ございません」
「あぁ、丁度良かった今帰られる所だったんだ。
こちら、ネクストの松坂君だ」
「初めまして。(株)ネクストの松坂と申します」
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