寝なきゃ見れないものがこちらにやってきて

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黒い丸は一方的に怒っている(言ってることはオカシイが)けど、僕には何の心当たりもない。 「よろしい。朝7時になれば君のしたことがいやでも分かるのだ。それまでは休んでいたまえ」  黒い丸はそう言い終えるとポンと消えてしまった。  やっと面倒な奴がいなくなり僕は二度寝をしたのだけれど、目覚ましの音が鳴るまで暗闇の中を立ち尽くすだけという不気味な夢を見るのだった。  顔を洗おうと階段を降りた僕の耳に インターホンのチャイムとドアを乱暴に叩く音が飛び込んできた。 お母さんの「ちょっとでて」と言う声に応えて リビングにあるモニターのスイッチを押した 画面には スーツの上下きっちりと着こんだ...本当に、きっちりと 、着こなしている牛とイノシシが映っている......。 『すみませ―ん。ご主人いらっしゃいますか―?』 『課長、お迎えに上がりました!』 「お、お父さん! う、牛とイノシシがスーツ着て来た?!」  スマートフォンでニュースサイトを見ていたお父さんは何を言ってるんだって顔しながら、モニター画面を見て、僕と同じようにスーツを着た動物たちに驚いた。別のことで。 「あれ、牛込君と猪瀬君? どうしたこんな早くに」 「え?」     
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