39人が本棚に入れています
本棚に追加
――ピッ――ピッ――ピッ――ピッ――。
「…………ここは……?」
ぼんやりした視界に映るのは、白い部屋、薬の匂い、白衣のおじさん。
「いるんですよねぇ、あなたみたいな人。でもまあ、市販の睡眠薬じゃ過剰摂取で死ぬことはめったにないですよ」
「…………プッ! ハハッ、アハハハハハハッ」
――――残念? それともホッとした? 自分でもよく分からない。
こんな気持ちは初めてだ。
ただ、何だか少しスッキリした気がする。
今なら、もうちょっとだけ頑張れる。
今なら、心の底から思える。
『生きたい』と。
最初のコメントを投稿しよう!