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「千紗ちゃーん!よかったぁ!」
突然有村が泣きながら千紗に抱き付いた。
「えっ!?ゆめ!?なんでここに!?」
「ゴメン……ゆめが心配だから様子を見に行くって……」
「大和まで知ってたの?」
千紗がチラッとこっちを見る。
「……悪かったな。ここ2~3週間ぐらい、ずっと相談に乗ってもらってたんだよ……」
……ダサすぎる。
なんでこんな事に……。
「……そうだったんだ……悟、ありがとう」
千紗は本当に嬉しそうに笑って……こんな可愛い顔が見られるなら、悪くないかもしれないなんてガラにもなく思っていた。
「早坂さん、加藤さん、コメントをお願いしまーす!」
……ビデオカメラを手にした蜂谷が現われるまでは。
「えっ!?蜂谷さん!?……山辺先輩まで」
「加藤さん!!よかったねー!感動して泣けちゃったー!」
大野を睨み付けると、案の定この男の差し金だったらしく……楽しそうに言ってのける。
「ちゃんと編集して、2人の結婚式で流すから任せてね」
「きゃー!早坂さん、加藤さん!本当におめでとう!!」
「おめでとうございます!」
「千紗ちゃん!主任!おめでとう!」
「……おめでとうございます。よかったな、加藤」
……コレは、いわゆる「プロポーズ成功した瞬間にみんなでお祝い」のサプライズって事か。
つまり大野は、俺が一番嫌がっていたサプライズをやりやがった訳だ……。
……アイツ絶対しばく。
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