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半信半疑なことが彼の顔を見てすぐにわかったから、私の笑いが止まらない。
たしかに私でもこんなふうに思えるようになったことにびっくりしてるもの。
「大丈夫! 嘘じゃないから。私が嘘をついたことないでしょ」
「えぇ、それはわかってますけど……」
「ほら、信号が青にかわったよ! 運転再開して!」
私が信号を指さすと、藤堂は慌てて前を向いて運転に戻る。
窓の縁に肘を置き、頬杖をついて運転席を眺めながら、この光景がいつまでも続くといいのになぁなんて思いながら、真っ直ぐ見つめていた。
いや、そうじゃないか。
ここにもう一人、小さな女の子が隣に座ってほしいもの。
「ねー。遊園地、いつ行こっか。楽しみだねぇ。愛美ちゃんってジェットコースターとか好きかな? 思いっきり遊びたいねー」
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