●悠美お嬢様&藤堂編●④

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「じゃあそういうことでお願いしますね」 「はーい」 「では、今から敬語なしで話しますんで」 「予行練習ってこと? いいわよー。あっ、でも私は敬語を喋らなくていいの?」 「……アンタに敬語が喋れるのか?」 「そ、それは……」 「くれぐれも無理はしなくていい。いつも通りでいいから」 「は、はーい……」 な、なんだこれ…… 敬語がなくなった途端、かしこまった空気がなくなって、一気に年上の男の人みたいな雰囲気を纏う藤堂に、私の方が照れが生じてくる。 私達ってば憎まれ口を叩く同士のはずなのに、敬語がなくなった途端、この人を見る目も変わって来て、私の方が気持ちの変化に着いて行くので精一杯だ。
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