7080人が本棚に入れています
本棚に追加
揺れている振動が気持ちよくて、私は睡魔に襲われ気持ちよーく眠っていた。
今日は大切な日だってわかっていたのに、いつものように朝方まで遊んでいたせいか、どうにも眠たくてしょうがない。
寝不足の時の車の揺れってどうしてこうも気持ちいいのだろう。
極上の睡眠を味わっている気分になる。
「……起きてください。着きましたよ」
私を起こす男の声が聞こえてくるけれど、耳は反応しても体は全く反応しない。
それどころか、まるで巨大な重りが乗っているのかと思っちゃうくらいだ。
「ちょっと、起きてくださいってば」
だんだんと距離を縮めてくる声の主は、イライラしているのか半分怒っているようにも聞こえてくる。
それでも私は気持ちいいシートの上で丸まってまた眠りの世界へと突入していく。
最初のコメントを投稿しよう!