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どうしたらいいのか分からないまま、次の日を迎えた。
夕方からはアイちゃんとバイト。
アイちゃんだって青木さんのことが好きなはず……。
それを知っているのに青木さんに気持ちを伝えたことを、打ち明ける勇気はない。
しかも結局避けられてて、中途半端だし。
ダブルで落ち込んでしまう。
「ひなちゃん元気ないねーどうかした?」
そう聞かれて、テスト勉強で疲れてると誤魔化した。
アイちゃんの優しさが余計に辛い…。
その日は合コンがあるらしくて、アイちゃんは急いで帰って行った。
アイちゃんとバイトの日はリヒトが迎えに来てくれることもあるけど、昨日あれから来たメールも無視してしまってる…。
まぁ、もうストーカーは大丈夫だと思うんだけど。
はぁー、と大きなため息を吐き出した。
その時、志摩さんがバックルームに入ってきた。
今日の夜勤は大久保さんと寺内さんなのに…。
「あー澤ちゃんだ!ラッキーだなぁ」
「お疲れ様です」
「シフト見に来たんだ。いつも染井くんと帰ってるんじゃなかったっけ?」
「いえ、今日は…」
「本当?なら送ってあげるよ」
悪いから断ろうと思ったけど、結局半ば強引に送ってもらうことに…。
お店を出る時、大久保さんも寺内さんも心配そうだった。
「志摩さんが送る方が心配なんすけど!絶対に澤さん襲わないで下さいよ!!」
「おう、澤ちゃんに何かしたらぶっ飛ばすぞ」
寺内さんは格闘技やってるらしいから本気っぽい。
「人聞き悪いなぁ。ほら、澤ちゃん気にせず行こ」
……そうだ、志摩さんはどう見ても遊び人。
恋愛経験豊富そうな志摩さんに、話を聞いてみたくなった……。
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