Chapter 2 ー 総務課の田中さん

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「……総務に取りに行けばいいのか?」 不意に声がした。 ……山田、気が利くじゃん!やればできる子じゃーんっ。 「あ、お願いできます?助かりま……」 「す」と言ったところで、顔を上げた川中は固まった。 なぜなら……声の主が上條課長だったからだ。 「いやっ、あのっ、課長!いいです!わたし行きますからっ」 川中の声虚しく、課長は去ったあとだった。 仕事が早い、と誉れ高き男なのである。
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