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それから、病院に連絡をして、そのまま僕も付き添いで病院へ。優芽の親さんにも連絡はしたから、後からやってくるだろう。
そして、優芽はどうなったかというと、幸いにも目を覚まし、命に別状はなかった。でも、体に変化は起こっていた。
「無形摂食症……?」
院内のベッドで横になる優芽から、聞きなれない病名を聞いた。
「現代医学じゃ解明できない謎の病気なんだって。本当にファンタジーの世界みたいな病気でさ」
「ファンタジーな病気って……どういうこと?」
「異食症っていうのは知ってる? 土とか氷とかプラスチックとか、そういうのが無性に食べたくなっちゃう症状が出るんだけど、無形摂食症は物質として存在しないものを食べちゃえるっていう摩訶不思議な病気なんだよ」
「……つまりは?」
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