私というもの

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三日前では、もう何も出来ないに等しかった。 役所の人は丁寧に対応してくれたし、取り敢えず入学金を工面するために幾つもの支援金の仕組みを私と母に説明をした。 それは、進学への道を意外な落とし穴で絶たれ途方に暮れていた私を少しは元気づけてくれたのだが、今度は母が絶えられなかった。 結局奨学金が使えないとなると、微々たる支援を幾つも掛け持ちしなければまとまったお金が作れず、最低でも三つの支援の手続きをこなさなければならないと知ったときに、母は私に疲れたように言ったのだ。 「そこまでして、大学行かなくていいんじゃない?男の子じゃあるまいし。」 私は母の疲れた声に、必死で笑顔を取り繕い、「そうだね。」としか答えられなかった。 でも私は胸の中で叫んでいた。「何で夢を持つ前に行ってくれなかったんだ!」 私は、友人の言葉に救われ、大学の見学会で多大な夢を与えられていた。 こんなに楽しそうな世界が、ここにはあるんだ、と知ったその時から、「ここに通いたい。」という思いは日に日に強くなっていた矢先の出来事であった。 受験の三日前に気づけて良かった、と誰かが言った気がするが、私の耳にはもう誰の言葉も入らなかった。 ぺっきりと、私は私が割れる音を聞いた。     
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