頭領の恋

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 遼二は硬く興奮した雄を紫月の腹の辺りへと押し付けながら、互いのものを擦り合わせるように重ねると、最後の砦を支えている自身の中の支柱を守らんとばかりに言った。 「紫月……ッ、俺は……お前が本気で嫌がることはしたくねえし、しねえつもりだ……。だから聞かせて欲しい。俺に身請けされたからとか、世話になってるからとか、そんなことはどうでもいい。俺が……嫌いか……? 俺にこんなふうにされるのは嫌か――?」  切なさと欲情と興奮と――全てを()()ぜにしたような遼二の瞳の中には、爆発寸前の激しい(ほむら)がユラユラと点っているかのようだ。  重ね合わせた熱が、じわりじわりと更に温度を上げていくような気がするのは錯覚だろうか―― 「嫌い……なわけねえじゃん……。俺は……俺だって……若さんは俺ンことなんか……眼中にねえんだって、ずっと思ってたんだ」 「――紫月?」
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