Chapter 7

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自分でもせつなげな目で、妻を見つめているのがわかる。放ったらかしにして、なにも気づかなかった。 ……ちょっと、安心し過ぎたな。 ちょっと、おまえに甘え過ぎたよ。 「……紗香」 妻の名を、声にならないつぶやきで呼ぶ。 狂おしいまでの後悔が、じわじわと、 ……おれの心の底から込み上げてくる。
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