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一週間後に病院の予約がとれたから、しばらくわたし達は普通の生活をすることになった。
普通とは言っても通常通りでは当然ない。もともと寡黙だった夫婦はもっと寡黙になった。
喜んでいた明生さんの顔を思い出していると、いつの間にか若くて可愛いわたしの顔に変わっていて、赤ちゃんの入ったお腹をさする。
生まれてきたいかどうか、あなたが教えてくれたらいいのに。
明生さんはどんなこと考えているのかしら。どうやってわたしを説得するか、なんてところかしら。
でも、どんなことを言われても、わたしは産みたくないのよ。
だってわたしは、若くて可愛くて、無知が恥だってことすらわからなかった、あの頃となんにも変わってないの。
結局仕事にはあまり集中できなかった。
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