=意外な急接近=

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=意外な急接近=

次の水曜日。 この日の朝は、陽平の気持ちと同様に心地よい日射しが各家庭の窓を叩いていた。 雀も白鷺も朝から道端や川の畔で忙しそうに何かをついばんでいる。 陽平も朝からいそいそと身支度を備えていた。 もちろん、今宵のためである。 先週末の土曜日に行くことも念頭にはあったが、忙しい時に行って、指名がダブってゆっくりできないと嫌だと思ったので、客足の少ない水曜日を優先したのである。 「買い物は仕事が終わってから、駅のモールで買えばいい。」 今宵のプレゼントはおおよそ決まっているようだ。 ヒントは以前にリエからもらっていた。ようは何でもいいのである。特にこの店の場合、ブログのネタになるようなものなら、何でも喜んでもらってくれる。それでも気をつけなければならないのが、彼女の好みの範囲があるということである。 しかし、店内で会話を進めてまだ数回、彼女の好みなど到底知る由もない。わかっていることは、彼女たちは甘いものに目が無いであろう女の子であるということ。 この日の陽平は、夕方の買い物のことで頭が一杯だった。仕事をこなすスピードも、いつもと比べるとかなり遅い。 「早く夕方が来ないかなあ。」     
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