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やがて現れる寧々がニッコリと微笑みながら陽平の隣に座る。
「いらっしゃーい。」
「ボクのこと覚えてる?」
「うん、覚えてるで。おっぱいが好きな人やろ?」
「よかった。間を開けんと来て正解やったな。まずは抱っこしてええかな。」
「うふふ。」
寧々はニッコリ微笑んで陽平に体を預ける。
「例の座り方覚えてる?」
「ん?ああ、あれね。ええよ。」
直ぐに理解した寧々は、陽平が立てた膝に背中をもたれさせ、次の行動を待っている。
陽平は、わずかながらに身についているビキニの中へ手を侵入させ、豊満な丘陵へ挨拶に出かけた。
「おっぱい触ってもええかな。」
嘆願するには順番が逆である。
「もう触ってるやん。でもええよ。」
次に唇を重ねに行く。その後で、
「キスしてもええかな。」
これも嘆願するには順番が逆である。
「もうしてるやん。でもええよ。」
このパターンがしばらくの間、二人のお遊びになるようだ。
そんな遊びを繰り返しているうちに、陽平は大事なことを思い出した。
「そうや、ちゃんと座りなおしてくれる?」
寧々を隣に普通に座らせると、鞄の中から小さな紙袋を取り出した。
「お誕生日おめでとう。って、何月何日かは知らんけど、ホームページにおひつじ座って書いてあったから。どっちみち最近やんな。」
「えっ、ありがとう。そんなとこまで見てくれてるんや。それにこの店でプレゼントなんてもらったん初めてやし。ホンマにもろてもエエの?」
「もちろんやん。ところで誕生日っていつ?いや、教えられへんねやったら無理に言わんでもええけど。」
「別にかまへんで。三月二十八日やで。」
「ちなみにボクの誕生日は四月五日やし。メッチャ近いやん。来年の誕生日は一緒にお祝いしよか。」
「ええで。それよりも、これ開けてもいい?」
「うん。ただのおやつだよ。」
寧々は陽平からもらった小箱のふたを開けた途端、声をあげて喜ぶ。
「キャー、チョコレートやん。ウチがチョコレート大好きなん言うてたっけ?」
「そうやったんや。よかった喜んでもらえて。テレパシーでわかったっていうことにしとこかな。」
「こういうチョコレート大好き。毎日食べたいぐらい。全部もらってもいい?」
「もちろんやん。寧々ちゃんに買うて来たんやで。全部食べてくれるん?」
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