身代わり花嫁

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ここはスイートルーム。 私達は現実には新婚ホヤホヤのカップル。 父の会社の為とは言え、こんな男と結婚させられ、初夜を共に過ごすなんて・・・ 「お前、処女だろ?」 「だから何よ・・・」 「・・・安心しろ。 俺は『夜の帝王』だ。お前をいい女にしてやる」 「『夜の帝王』って…貴方って遊び人?」 「まぁな」 彼は一人で椅子の横のテーブルに置かれたグラスにボトルのワインを注いだ。 「それは自慢?」 「お前が自慢と言えば、自慢だな」 「それよりも眼鏡掛けないの?」 バスルームを出てから、一度も彼は眼鏡を着けていない。 彼の瞳は黒ではなく、グーズグレーで変わった瞳の色をしていた。 ワインに少し酔っているのか瞳が揺らめいて見える。 それがまた…なんとも妖艶だった。
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