第六話 魅力的な世界

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雛さんは薄笑みを浮かべて、うなづいておられたの。 「巌剛、どういうことだぁー…」 いつも温和な源次郎様がすごく怖い人になったのっ!! 巌剛様は私を見てくださったの。 「宇宙一の猛獣です」 「なにぃーっ!!!!」 どうやら源次郎様も、ベティー様には勝てないんだってすぐにわかったわ… 「源ちゃん、今はダメ。  …さあ、訓練に行ってきてね。  …でも、訓練が終わったらお話があるの、セイラちゃん」 ―― うわー、なんだろっ?! ―― って思って、ちょっと怖かった。 ゼン師匠たちにもわからないようだったの… 私たちは雛様と源次郎様にお礼を言って、ドズ星に渡ったの。 すると前方からかわいらしい男の子と、獰猛そうな男の子が歩いてきたの… でも見た目は獰猛じゃないわ。 どちらかと言えばかわいらしいんだけど… 「あのぁー、セイラ・センタルア・ランダです!  デッダがお世話になって、ありがとうございましたっ!!」 私が頭を上げると、かわいらしい男の子がすっごくいい笑顔で私を見てくれたのっ! 「デッダさんはまだまだ強くなれますっ!  …タレント君、どう思う?」 この子が利家君だわってわかったの。 「なるね。  恐竜の姿よりも人間の方を鍛えた方がいいと思う。  本人もそのつもりのようだし。     
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